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鋳造とは?種類(砂型/ダイカスト)・欠陥・材料・精度の基本を解説【2026年版】

鋳造の基礎から、鋳造種類、砂型鋳造・ダイカスト・ロストワックス、欠陥の典型、材料選定、精度と設計注意点まで整理します。

目次

鋳造とは #

鋳造は、溶かした金属を型に流し込み、固めて形状を作る加工法です。複雑形状を一体で作りやすく、切削だけでは難しい形状や大型部品にも対応できます。一方で、欠陥(巣、割れ)と寸法ばらつきの管理が重要です。

用語の整理は鋳造とはを参照してください。本記事では、鋳造 種類と代表工法(砂型鋳造ダイカストロストワックス)を軸に、欠陥・材料・精度をまとめます。

鋳造の種類(代表) #

鋳造は工法で品質とコストが大きく変わります。整理は鋳造 種類を参照してください。

代表工法の特徴 #

  • 砂型鋳造:自由度が高く大型にも対応しやすい(砂型鋳造
  • ダイカスト:量産性と寸法再現性に強い(ダイカスト
  • ロストワックス:精密形状に強く、後加工を減らせる場合がある(ロストワックス

欠陥(現場で多いパターン) #

鋳造欠陥は、溶湯、型、方案(湯道・押湯)で発生傾向が変わります。代表は引け巣、ブローホール、砂かみ、湯じわなどです。整理は鋳造 欠陥を参照してください。

方案(湯道・押湯)の考え方 #

鋳造は「どう流してどう固めるか」が品質の中心です。湯道と押湯の設計が不適だと、引け巣や充填不良が出やすくなります。詳細設計は工場ノウハウが大きい領域ですが、設計側は肉厚の急変や局所的な厚肉を避け、凝固の偏りを作らない形に寄せると品質が安定しやすいです。

材料選定(鋳造材料) #

鋳鉄、鋳鋼、アルミ合金など、材料で強度・重量・耐食性が変わります。材料観点は鋳造 材料に整理しました。後工程(切削、熱処理、表面処理)の適用可否も含めて選ぶのが実務的です。

精度と設計の注意点 #

鋳造は“そのまま完成品”にできる場合もありますが、重要寸法は機械加工仕上げを前提にすることが多いです。精度の整理は鋳造 精度を参照してください。

設計の基本:

  • 肉厚の急変を避け、凝固の偏りを抑える
  • 抜き勾配とRを確保する(型から抜ける形にする)
  • 巣が困る部位は、仕上げ加工や設計変更で回避する

後加工(切削・熱処理)とのつなぎ #

鋳造品は、機械加工で基準面や重要寸法を仕上げる前提になることが多いです。加工余肉と基準の取り方を先に決めておくと、鋳造側のばらつきがあっても組立で吸収しやすくなります。必要に応じて熱処理や表面処理の適用も含めて工程を組み立てます。

検査(品質要求を先に決める) #

外観だけで判断できない欠陥もあるため、要求品質に応じて検査方法を決めます。例えば、内部欠陥が致命になる部品ではX線や超音波などの非破壊検査が検討対象になります。量産では、検査項目と判定基準を先に合意し、ロット管理で再現性を担保します。 材質成分や機械特性(引張等)の要求がある場合は、試験片やミルシートの扱いも含めて仕様化すると安心です。 重要寸法については、鋳造状態の検査と機械加工後の検査を分けて定義すると、工程内での責任分界が明確になります。

まとめ #

鋳造は複雑形状に強い一方、欠陥とばらつきの管理が要です。種類→欠陥→材料→精度の順に整理し、重要寸法は加工仕上げを前提に設計すると、品質が安定します。

参考資料(外部) #

よくある質問

鋳造とは何ですか?
溶かした金属を型に流し込み、固めて形状を作る加工法です。複雑形状を一体で作りやすいのが特徴です。
砂型鋳造とダイカストの違いは?
砂型は自由度が高く大型にも対応しやすい一方、ダイカストは量産性と寸法再現性に優れます。材料と数量で選びます。
鋳造欠陥には何がありますか?
引け巣、ブローホール、砂かみ、湯じわなどが代表です。溶湯管理と方案、型・砂の管理が重要です。
鋳造材料はどう選びますか?
必要強度、耐熱性、耐食性、重量、加工後工程(切削、熱処理)を考慮して選びます。
鋳造の精度はどの程度出ますか?
工法とサイズ、設計(肉厚・抜き勾配)で変わります。重要寸法は機械加工仕上げを前提に設計することが多いです。
設計で注意する点は?
肉厚の急変を避ける、抜き勾配とRを確保する、巣が許容できない部位は加工仕上げにする、などが基本です。